この一年、これまでにないような重厚なストーリーを楽しめました。
ほぼ現代日本をバックにしないストーリーで、どこかで路線がガラッと変わってしまうこともあるんじゃないかと、不安にも感じていましたが、まさに不動の軸を持ったフルコースを1年間で堪能した気分です。
私自身、特撮自体に「いかに無理にすごい絵を作るための工夫や手腕」に魅せられているので、CGでの映像をそこまで魅力的に感じない部分もあるのですが……この規模だと話は別です。
ほぼ全編だし、むしろそれが無理すぎる。
世界規模に考えるとちょっとミニチュア感も感じますが……そこまでのマイナスになるわけでなく、ある意味舞台的な演技もあったからこそ、しっくり見れたのかもしれません。
また、実際の地球にしなかったのもいい効果だったと思います。
ラスボスの設定も難しさを感じました。
なんせ本気で戦ったらすぐ星の一つ片付けられる存在だったわけです。ただ、長い時間の中で享楽を得るためにふざけながら、楽しみながら星が滅亡するのを見る……それが宇蟲王の最大の弱点だったのでしょう。
そして……この規模です。
戦隊内での団結のみならず……デズナラクと戦った時は国民の代表との団結を見せ、そして全国民と団結して宇蟲王と戦う……ここでさらに涙腺崩壊でした。
「永遠の命」は「無限に連なる小さな命」。これこそ、一人一人の命であり記憶であり……伝わり継いでいくことで永遠となる……
そもそも永遠の命は、「超絶怒涛究極完全体キングオージャー」のコアとなる部分。各国の王の力の中心が民の命というのも、すとんとくる落とし所でした。
さて、邪悪な存在による脅威から、通算47回目の地球の防衛に成功しました。ん、チキューは1回目???
毎年になりますが……今回も「見続けてよかったー」という感動を与えてくれたキャスト、スタッフの皆様に深く深く感謝いたします。
最終回で語られたように、この作品自体が、それぞれのスタッフ、キャスト、それに関わる多くの大人達、そして私たちのようなファン……少しの小さな気持ちでもつながって形作られたものと思います。
この一つの物語を、私もことあるごとに……これまでの物語とも織り交ぜながら、語り継いでいきたいと思います。
最終回、宇宙の壁をぶち破った戦士達、そして命を託した反逆者達に、希望の未来があることを願っています。